アイゼンワーク講習

 2月19日の日曜日にアイゼンワーク講習を行いました。場所は甲府市黒平のとある沢。ここは、私の所属する山岳会での講習や、山梨県山岳連盟の講習でも使った所です。 

 今年は雪が無く、沢床も全面結氷とはいきませんでした。(その為、雪上でのキックステップの登下降はできませんでしたが、そのぶんプラン2で氷瀑に触ってもらいました。)

 

 まず、アイゼンを付ける前に歩き方とピッケルの使い方を話しました。今回、お客様に配った資料には、あえてイボン・シュイナードの「アイスクライミング」に載っているフランス語の呼び方をつかいました。あまり使われませんが、英語ですとフラットフィッティング・フロントポインティングぐらいしか有りません。呼び方は何でも良いのですが、説明する時やあとで見た時に区別しやすいのと考えたからです。(ちなみに上記の本と、ジェフ・ロウの「アイスワールド」は氷で遊ぶ人には必読書だと思います。)

 いといよ凍った沢に入りアイスハイクが始まります。日当たりの良い所は氷が一部溶けていて、踏み抜きに気お使います

 段差の乗り越しは、ピッケルを打ちピオレ・アンクルで登ります。「ピオレ」のと言うのはフランス語のピッケルです。ピッケルを使う技術にはみんなピオレがつきます。アイスクライミングのダブルアックスは、ピオレ・トラクションです。

 この傾斜の登り下りは、逆ハの字に足を置きます、ピエ・アン・カナールです。「ピエ」と言うのはフランス語の「足」です。「カナール」と言うのは「あひる」です。アヒルみたいな歩き方(足跡)ということです。足運びの技術には、みんなピエがつきます。 

 基本的にフロントポインティング以外、どんな足の置き方(呼び方)でも氷(雪面)を捕らえる時のアイゼンはフルフラットです。

 

 傾斜がある所では、片足はピエ・ア・プラ(足は横向きでフラットフィッティング)、もう片方の足はフロントポインティングで登ります。

 色々な傾斜でそれに合った足の置き方・ピッケルの使い方を練習しました。