読後感想文

 この本は、入院中は暇だから時間を掛けてゆっくり読もうと思ったのですが、結局3日しかもちませんでした。

 

The Dawn Wall』を見た時は、映像の凄さに圧倒されストーリーは朧げにしか解りませんでした。(字幕が良く見えなかったと言うのも有る。)


 私のクライミングを始めた頃の情報は『岩と雪』『クライミングジャーナル』などの雑誌で、当時は記事からクロニコルまで全てに目を通していました。特に岩雪のクロニコルは凄かった。クロニコルだけで年鑑を出してもんね。

 今はNETSNSで色々調べる事が出来るけど、「整理して有る」と言う事が素晴らしかった。

(ちなみに今もR&Sは見てます。

山渓は"デコデコテッペン""ヤマケイジャーナル"を見て、あとは仕事に使える情報が有るかパラパラする位)

 そんなんで、この本を読み出すとウォレン・ハーディングが家に来た話、アメリカにボルトルートが出来て行く件、リンヒルのノーズから始まるエルキャピタンのルートのフリー化・ワンディアッセント・スピード競争、クライミングコンペの普及・浸透、キルギスの事件、フィッツ・トラバースなど「あっ、アレね。」「この記録みた。」とか、「この話聞いた事ある。」など、時系列を追って素直に頭の中と言うか、身体の中に入って来ました。

 出て来る人物も、クリス・シャーマ、ディーン・ポッター、ハンス・フローリン、アレックス・オノルドetcで、トミー・コールドウェルとこんな関係だっのかと一人で納得。


 クライマーって、ルートの差はあれ「登りたい」と言うモチベーションは同じなんですね。一番大きいのは、「発想が出来るか」ですね。これは、岩登りに限らず山登り全体に言えると思います。


 話は変わりますが、トミー・コールドウェルのあと、ドーンウォールの第二登は2016年にアダム・オンドラが8日間で登りました。アダム・オンドラは2018年には、サラテのオンサイトトライもしました。ユージと同じくヘッドウォールで落ちオンサイトは逃しましたが。(此れに関しては、「誰が登るのだろう」と言う興味と、日本人として「ユージを超えて欲しく無い」と微妙な感じが有りますが)クライミングコンペにも良く出場しています。いつだったか忘れましたが、ボルダーのワールドカップ決勝ルートで、ゾーンの手前がボリュームを使ったフレアーしたクラックになっており、智亜を始めとして皆んなゾーンが取れないのを尻目に、ジャミングを決め軽々と一撃してました。此れは「だよなぁー」と笑いながらTVを見てました。本当にアダム・オンドラはオールマィですね。


 図書館で本を借りれない今、この本を貸してくれた富山図書館館長様、ありがとうございます。


おまけ

 私の宝物の写真。前列左端がリンヒル、右端が若き平山ユージ氏。後列右が私、真ん中が小泉師匠。

 あ〜岩を登りたいよ〜。ジムで良いから、クライミングしたい!🧗‍♂️